君のブレスが切れるまで
「さぁ、入って入って」
「え……あの……」


 私は男に背中を押されつつ、玄関から廊下へと進んだ。


「奥の部屋見てごらんよ」
「う……奥の……部屋……?」


 男の目つきが変わっている。この目は逆らってはいけない目だ。私は怯えつつも男の言う通りに廊下を歩き、部屋の扉を開く。
 そこには、私にとって驚くべきものが置いてあったのだ。


「え……これ、ベッド……?」


 かなり大きめの部屋に一つ、すごく大きなベッド。
 突然こんな部屋に入れられ唖然とする私に、男は信じられない行動を起こしてきた。


「休憩、良いって言ったよね? 三万は払えるから」


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