政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「零士君も私にはなんでも話してね」

「わかったよ。凛々子には、どんな情けないことも恥ずかしいことも全部話す」

「約束ね」

 お互いの額をくっ付けて、クスクスと笑い合う。

 すべての想いを告げた今は、どうしてあんなに告白することにも、本音を打ち明けることにも躊躇していたのかと思う。

 零士君なら最後まで私の話を聞き、こうやって寄り添ってくれるのに。

 しばし笑い合った後、零士君はそっと私に口づけをした。

 突然のキスにびっくりして目を見開く。触れるだけのキスを落として唇を離すと、零士君は私を見て微笑んだ。

「改めて言わせて。……凛々子のことが好きだよ。世界で一番愛してる」

 優しい顔で放たれた愛の言葉に、胸が熱くなる。

「凛々子が不安に思うことがないよう、これからも全力で好きだと伝え続けるよ。だからずっと俺のそばにいてほしい」

「……うん!」
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