政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「なっ、なにを言ってるの零士。もうこの子ったら、凛々子ちゃんがあまりに可愛くて照れているのよ」
慌てて母親が弁解するも、彼は私に向かって「ブース!」と繰り返し言う。
その後もいくら母親が宥めても、彼はツンとしたまま。最後まで彼と話すことなくこの日はお別れした。
しかしそれからも、なにかと理由をつけて会わせられた私たち。もちろん彼、零士君は変わらなかった。
会うたびに「ブス」と言われ、意地悪をされることもしばしば。
あれは何回目に会った日のことだろう。外で遊んでいる時に、近くにいた毛虫を棒に乗せて私に近づいてきた零士君に、たまらず言ったんだ。
「どうしていつも意地悪するの?」って。
そうしたら零士君は一瞬黙り込んだものの、すぐにこう言った。「凛々子のことが嫌いだからだよ」と。
嫌いという言葉は、幼い心に深い傷を残した。
この日を境に私は零士君のことが苦手になった。幼い頃はずっと意地悪をされ続け、私が怖がったり悲しんだりする姿を見ては笑う零士君が、次第に嫌いになった。
慌てて母親が弁解するも、彼は私に向かって「ブース!」と繰り返し言う。
その後もいくら母親が宥めても、彼はツンとしたまま。最後まで彼と話すことなくこの日はお別れした。
しかしそれからも、なにかと理由をつけて会わせられた私たち。もちろん彼、零士君は変わらなかった。
会うたびに「ブス」と言われ、意地悪をされることもしばしば。
あれは何回目に会った日のことだろう。外で遊んでいる時に、近くにいた毛虫を棒に乗せて私に近づいてきた零士君に、たまらず言ったんだ。
「どうしていつも意地悪するの?」って。
そうしたら零士君は一瞬黙り込んだものの、すぐにこう言った。「凛々子のことが嫌いだからだよ」と。
嫌いという言葉は、幼い心に深い傷を残した。
この日を境に私は零士君のことが苦手になった。幼い頃はずっと意地悪をされ続け、私が怖がったり悲しんだりする姿を見ては笑う零士君が、次第に嫌いになった。