政略結婚から始まる蜜愛夫婦~俺様御曹司は許嫁への一途な愛を惜しまない~
「もっと凛々子を気持ちよくさせたいけど、だめだ。もう中に入りたい」

「え? あっ」

 早急に繋がった身体に息が詰まりそう。

「大丈夫か? 凛々子」

「う、ん」

 唇を塞がれると、すぐに彼の舌が私の舌を搦めとる。

 お互いの息は乱れ、零士君の額には汗が光っていて、それがまた妙に色っぽい。

 今までも零士君はカッコいいと思っていた。でもこうして私を求め、乱れる彼はよりいっそう素敵に見えるなんて、おかしいだろうか。

 零士君のことがカッコいいと思うたびに、彼は苦しげに顔を歪めた。

「凛々子」

「……ん?」

 息を絶え絶えになりながら返事をすると、零士君は自分の額を私の額に押しつけた。
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