涙 〜キャバ嬢×ホスト〜【完結】
「ドンペリ。」
「あざーっす!」
すぐにシャンパンが運ばれ、またシャンパンコールが始まる。
そしてリョウマ君も、戻ってきてくれる。
「何か…今日は盛り上がってるね!」
「お祝いだから。」
「そっか。」
リョウマ君はアタシに深くは追及してこない。
だからアタシも…
彼に聞いてはいけないこともあるんだと、線を引いてしまうんだ。
「ねぇねぇ、遊姫ちゃん、やるじゃん!」
少し酔いが回ったのか、顔を赤らめて笑う夏華さんが、とても可愛らしく見える。
「お祝いですよ。」
「何の?」
「夏華さんがナンバー1になったお祝い。」
「やだぁー!ありがとうっ!」
そう言ってアタシに抱きつく夏華さんは、店の中で見る夏華さんとは違っていた。