涙 〜キャバ嬢×ホスト〜【完結】
「ご指名は?」
「いえ……」
「あっ、その子にはナンバー1付けてあげて!」
「はい、かしこまりました。」
「ナンバー1の方が間違いないから!」
「はぁ……。夏華さんは?」
「アタシはお客さんの手前、指名とかできないじゃん。」
それなら、どうしてわざわざホストなんか来るんだろう。
それが……ハマってしまった人間のサガなのか。
「初めまして。リョウマです。」
「どうも……」
「お隣失礼します。」
ここから先を、あまり覚えていないアタシは……
ただのバカだと思う。
酒に酔ったんじゃない。
この場の雰囲気に、酔ってしまったのだから。