涙 〜キャバ嬢×ホスト〜【完結】
「でも…」
「夏華に、何て言われたんだよ」
「それは…」
「どうせまた、妊娠したとかしないとかじゃねぇの?」
「えっ?」
「図星か…
あいつも懲りないなぁ…」
「どういうこと?」
「前にもあったよ。
リョウマの気を引くために言った嘘ってトコかな。」
「嘘…。だって、夏華さん泣いてたし…」
「もし、それが本当だったとしても、相手はリョウマじゃないよ。」
「何で分かるの?」
「親友だから。」
親友か…。
「詳しいこと知らないから何とも言えないけど…ちゃんと話しなよ。」
蓮くんの言っていることは確かに妥当だ。
妥当すぎて、何も言えなくなってしまう。
「……分かった。
でも、今日はお酒入ってるし、まともに話せそうにないから帰るわ。」