溺愛予告~御曹司の告白躱します~

「急にどういうこと?!」

付き合って一週間もしないで彼氏の両親とご対面だなんてどんな試練?

しかもその親父、もとい父上様は我が社の副社長様ですよ。
ハードモード過ぎじゃない?


「莉子が居もしない社長令嬢とか見合い相手に妬いて俺から逃げ出したりしないように」
「…え?」

…私のため?

お見合いしたりするんじゃないかとか、社長令嬢がライバルとして現れるんじゃないかって私が心配してたから。

否定するためにご両親に会わせてくれるってこと?

でもまさかご両親だって、自分の会社の一社員だとは思っていないんじゃないだろうか。

それこそ『どこの馬の骨』かもわからない私を紹介したところで、将来お見合いを勧められるリスクは変わらないのでは。

「いや、でも…」
「心配ない。莉子のこと伝えたら大歓迎だって言ってたから」
「もう話したの?!」
「建築営業の紅一点だって話したら、親父が楽しみにしてるって」

手回しが早い!
しかもすでに私だと特定出来る情報を与えてしまっていて、断れない状況だと知る。

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