溺愛予告~御曹司の告白躱します~
彼は愛と勇気だけが友達の純粋無垢なヒーローだ。
色んな意味のオトモダチが多かった爽くんとは似ても似つかないなと思いながらも、この照れくささから逃れたいために全力で乗っかることにする。
「爽くん!新しい顔よ!」
同じアニメのキャラクターの声真似をしながら、ポケットに入っていた飴を爽くんに向かって投げる。
「おー!莉子先輩さすが、激似!!」
「ちょっと、そこは元気100倍!でしょ」
「あ、そっか。しまった」
「アンアーン…」
「あははは!失望された。そこも出来ちゃうの!?莉子先輩、やっぱ面白すぎる!」
「…何してんだ、お前ら」
呆れた蓮が苦笑し、甘い空気が霧散したところで、私はそそくさと休憩スペースから脱出した。