溺愛予告~御曹司の告白躱します~
【エントランスにいる】
【ルクセンブルク】
【くどい】
【イソギンチャク】
【暗くなる前に行くぞ】
【臓器移植】
【“く”責めやめろ】
【ろうそく】
【“く”責めやめて下さい】
【今エレベーター前】
【え。普通】
定時の十七時半を十分も過ぎていない、ほんのり暗くなってきた夕方のオフィス街を水瀬とふたりで歩く。
どこに行くのかは聞いていないが、ご飯に行こうと誘ってきたのは水瀬なので私は大人しくついて行く。
ただの同期である私相手だろうと、女性には車道側を歩かせないというのも王子教育に含まれているんだろうか。
一緒にいて一度だって車道側を歩いたことはないのに、わかりやすく場所を変わられた記憶もない。
王子は何でもスマートにこなすらしい。