あの夢の続きをもう1度描けたら
──私は奴隷だった。
5歳の時、闇の魔法使いに襲来され、命の保障をしてくれる代わりに奴隷となった。
足枷と手枷をつけられ、闇の魔法使いには絶対服従すること。もし逆らった場合は、魔力を吸い取るからと。
『アラン……強く生きるのよ』
母さんと姉さんは奴隷になりたくないと言って魔力を吸い取られ死んでしまった。
闇の魔法使いは神様なんだと育てられ、
その神様の配下にいることを誇りに思えと教えられた。
「おい! 俺が言ってたのと違うじゃねーか!」
「ご、ごめんなさい……」
「あ? ごめんなさい?」
主人の鋭い声に間違った、と思った。
しかし、もう遅いだろう。
私はこれから殺されるに違いない。
「申し訳ありません、じゃねーのかよ!? ほら、申し訳ありませんは?」
「申し訳ありませんでした……」
「きゃはははっ、役にも立たねえ奴隷は罰だ」
「あああ……っ」
謝ったのに魔力を極限まで吸い取られます。
死にそうな細い声をあげて必死に許しを乞います。