あの夢の続きをもう1度描けたら

無表情のトモくんは笑うとあどけなくなるみたいでとても可愛いらしい。

これは……女の子によくモテるだろうな。


「本の仕分けと値決めでしたよね」

「そうそう。でも目安の値段は柚子に教わったんだよね」


わたしは柚子から貰った紙を広げる。


「大体はこんな感じでやればいいんですか?」

「そうなるかな……文庫本は150円」

「安っ」

「わかる。買いたいわ」

「俺、この本好きなんですよ。洋書なんすけど……」


洋書って好みがオシャレすぎるんですが……。

トモくんが洋書読む姿とか……絵になりすぎて、うっとりとしたため息が漏れそうなんですけど。


「わたし英語はまだ得意な方だけど洋書は読んだことないな……」

「語彙力増えるのでオススメですよ。単語テストとか勉強しなくても満点狙えます」

「え。それはトモくんが帰国子女とかじゃなくて?」

「まさか」


どうやらトモくんはイケメンな上に英語もできるハイスペックらしい。
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