あの夢の続きをもう1度描けたら

稀に海外経験ないのに英語話せる人とかいるけど、トモくんもそのうちのひとりなんだろうか。


その後も作業を黙々と続けたおかげで、かなりの仕事量があったものの、3分の1はなんとか終わらせることができた。

まだ半分以上あるけどね。


「あー! 柚子はどこにいるんだー!」


わたしは気分転換するように気持ち大きな声でここにいない柚子に不満をぶつける。


大変な仕事だって忠告受けていたけど、本当に大変だし全然終わる気配がない……。

本当に2日で終わるのかな。


「柚子先輩は先生と話しているそうです」

「先生?」

「図書館の司書の先生です。古本屋について話し合っているようです」

「そうなんだ。よく知ってるね」


友達のわたしですら知らないのに、トモくんは知っているんだ。

柚子とトモくんは仲がいいのかな。


柚子は男子と話すこともあるけど、自分のことは全然話さないからトモくんは只者じゃないのがわかる。

一瞬彼氏か疑ったけど、柚子はお兄ちゃんのことが好きだしありえない。

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