あの夢の続きをもう１度描けたら

だってお母さんお父さんはわたし達を愛情たっぷり育ててくれたんだから。

「もちろん」と、ふたりは頼もしく頷いた。


しかしお母さんとお父さんは何か思い悩む顔になってしまう。


「どうする……？　雛乃に伝えるか？」

「でも、そうしたら雛乃が……っ」


そして何か話し合っていく。

置いてけぼりなわたしは頭にハテナマークを浮かべるが、両親が落ち着くまで我慢した。


「……あのね、雛乃」


ようやく話がまとまったところでお母さんが重々しい雰囲気を声に乗せた。



「──え？」



そこで聞いたものは予想だにしなかったことで。

わたしは混乱して狼狽えてしまうが、なんとか頭の中を整理整頓することができた。



「ちょっと探してくる！」

「雛乃！？」

「すぐ戻ってくるから！」