あの夢の続きをもう1度描けたら


お兄ちゃんの馬鹿……っ

どうしてこんな大事なことを誰にも言ってくれなかったの……?


事を理解して、いてもたってもいられなくなったわたしは一目散に家から出た。


「はぁ、はぁ……っ」


わたしは宛もなく全速力で走り出す。

どこに向かっているのか自分でもわからない。


でも、お兄ちゃんの居場所はわかる……!


「ベニア・エドナデアティビ!」


現実世界でも魔法を使えることを思い出したわたしは立ち止まって、静かに唱える。

光の(ゲート)が開かれて、わたしはそこを走り抜けたのだった。


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