あの夢の続きをもう1度描けたら
何度も死にかけたし、魔法だって覚えた。
光の魔法使いで貢献することができた。失敗したけど。
それでも笑って受け止めてくれる人達がいたから。
──わたしは、恐れずに前に進める。
「……お兄ちゃん」
お母さんとお父さんから事情を聞いたよ。
ずっと苦しかったんだね。
今まで気づかなくてごめんね。
お兄ちゃんの理想郷を壊して、ごめんね。
「確かにこの人は最低だよ。自分の都合だけで色んな人を不幸にしてきた」
お兄ちゃんの本当のお父さんは最低な人だった。
あんなに笑顔をくれる人なのに、こんなことをしていたんだって裏切られた。
でも、それでも。
お兄ちゃんまでも悪者になってほしくない。