あの夢の続きをもう1度描けたら

うふふ、柚子も真っ赤になって報告しに来たから幼なじみくんと付き合う未来はそんなに遠くはないかもしれないな。


身内の恋の末路が幸せであって欲しいと願わずにはいられなかった。



そうして落ち着いた頃には文化祭当日まであと3日と差し迫っていた。

紅葉の葉も落ちていって、本格的に秋の季節となっていた。

とても涼しい気候でずっと続いたらいいのに、とも思う。


「これで今日の幹部会議は終了です。お疲れ様でした」


図書委員会は文化祭で古本屋をするのだが、その最終会議になぜか図書委員でもないわたしも混ぜてもらうことになった。

柚子曰く、図書委員よりも多めに働いてもらうらしい。


……確かに引き受けると言ったけど。

わたしは忙しいのだ。


ある日家に帰って夜ご飯を食べようとしたら

『今日は部屋で食べないでいいの?』

って意味がわからない質問をされた。


聞き返すと『雛乃が最近勉強に目覚めたからって迅がご飯運んでくれたわよ』と衝撃的な発言をくらうことに。

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