あの夢の続きをもう1度描けたら
「迅も雛乃も、お母さんとお父さんの自慢の子どもよ」
「これからもお前らしく好きに生きなさい」
「あはは! うん!」
夜ご飯になんて会話をするんだと、わたしは照れ臭くなって両親につられて笑った。
両親からの愛を再確認した金曜日も終えて、週末1日目に差しかかる。
今日は開店時間から柚子とカラオケ行って、カフェでまったりするというスケジュールだ。
「おはよー! お兄ちゃん帰ってたんだね!」
「ああ、ついさっき帰ってきたんだ」
私服に着替えてリビングに向かうと、ソファーにお兄ちゃんが寝転んでた。
「課題終わったの? 眠くない?」
「眠いわ。なんだけど、なんか冴えてるんだよなー」
さっきまで歩いたからなのかもしれない、と冷静に分析し始めたお兄ちゃん。
その様子を見る限り元気そうでわたしは安心した。
「雛乃も土曜日なのに早起きなんだな。何かあるの?」
「うん! 今日は柚子とカラオケに行ってきまーす!」
「朝から元気で良いことだ。楽しんで」
「うん!」