あの夢の続きをもう1度描けたら
こんなところで訳も分からずに死にたくないよ!
あ、もう激突してしまう。そう思って瞳をギュッと瞑ったその時。
──え?
衝突する寸前、柔らかな光に包まれて、わたしの長い落下が終わった。
何とか無事だったけど……一体何が。
困惑しながらも、地面に足をつけたわたしは辺りを見渡した。
どうやら、森にやってきたようだ。
「……これは?」
違和感が走る。
地面は地面なのだが、森林の中ということは踏んでるものは土だというのが妥当なのだけれど。
土特有の柔らかい感触が足から感じられず、とはいえコンクリートのようなものでもない。
しかも、心なしか……温かい。
さらには、わたしの目線がとても高くなっている気がする。
嫌な予感というのはこういうことなのかもしれない。