あの夢の続きをもう1度描けたら
しかもわたしの顔写真も持ってたらしいし……一体誰が、どうして。
わたしはお兄ちゃんの顔が思い浮かぶが、そんなことはないとすぐその考えは取り消した。
そもそもお兄ちゃんが今ここにいるかどうかも不確定なのに、疑うのはよくないよね。
「でもさ騎士団ってことはさ、国がヒナノちゃんを狙ってるってことなんだよね……?」
「お前、王様の隠し子とかじゃないんだろうな?」
「それはないって」
そもそもの話、ここに住んでないし。王様が誰かもわからないし。
うん、絶対に有り得ない。
「国が狙うってことは、またヒナノちゃんを襲っちゃうんじゃ……」
「確かに。国が狙うとなると、行動は徹底的になってくるよな」
「じゃあ、ヒナノを守るってことは国に逆らうってことになっちまうのか!? ヒナノは何か悪いことしたんじゃないんだろ!?」
理由が不明瞭なだけ、国の脅威がおぞましい。
一体、わたしを狙って何をしたいんだろう。
怖い。
だけど、理由も知りたいと思う自分もいる。