あの夢の続きをもう1度描けたら
ただ、そこで問題が生じてしまう。
わたしは独りでこの世界を生きられないということだ。
だから、まずは……
「ユキ、お願いがあるの。わたしに魔法を教えて」
もうこんな世界に行くのは怖いし、嫌だ。
なのに、トラオムのことが気になって仕方がない。
お兄ちゃんが絡んでいるかもしれないからか、それとも違う理由があるのか。
気になるわけはさっぱりわからない。
ただ、わたしが国から狙われる理由も、トラオムについても、しっかりと知らないと。
わたしの直感がそう叫んでいた。
だから魔法の使い方をしっかりと学んで、自分で自分の身を守れるようになりたい。
「ああ、もちろん。アランもユラハも協力してくれるか?」
「当たり前だ! ヒナノの魔法が上達したところ早く見てーよ! なんたって光魔法だからな!」
「うん、僕も力になるよ」
「それにヒナノは大事な友達だ! 友達のためならいくらでも協力してやんよ!」