あの夢の続きをもう1度描けたら
もしかして攻撃されるんじゃ……?
わたしはここで死ぬ運命なのかもしれない。
こんなところで終わるなんて思いもしなかった。
さよなら、わたし。
16年間よく頑張ったね。空から急降下したのによく死ななかったね。すごかったね、雛乃。
だから来世はその10倍長く生きたいな。
死を覚悟をするのは到底できないが、心の中で遺言を残して静かに目を閉じた。
その直後、ドラゴンから何かが発射された音が聞こえた。
「……あれ」
だけど、一向に攻撃が来ないことを不思議に思ったわたしは目を開けた。
どうやら、ドラゴンの攻撃の標的がわたしではなかったようだ。
攻撃痕を目で辿ると、そこには小さなドラゴンが痛そうに声を上げていた。
「クゥ……」
小さいとこんなにも可愛いんだ……。
と思いたくもなるのだが、大きなドラゴンがこうして弱いものいじめをしているのだ。