あの夢の続きをもう1度描けたら
そうだ。そろそろテストじゃんか……!
どうしよう、思いっきり忘れてた。
トラオムのことがあってテストどころじゃない。
どうせ集中できなくて結果が悪くなる将来しか見えないんですけど……。
「連絡は以上だ。今日も頑張れよー」
テストを忘れてしまったということで頭がいっぱいなせいで、ホームルームでの連絡事項をすっかり聞き逃してしまった。
でも、ホームルームが終わったおかげで皆の緊迫した雰囲気が和らいできた。
わたしは図書委員長で成績優秀でもある我が友、柚子にところに真っ先に向かう。
「柚子! どうしよう〜!」
「ん? 何があったの?」
今は教室の中で結構人もいるから対人用の声なんだろうな……ってそうじゃなくて!
「テスト終わったんだけど……!」
「まだ始まってもないよ」
「そういう意味じゃなくて! オワタ〜の終わったってこと!」
「はいはい。お疲れ様」