純潔花嫁―無垢な新妻は冷徹社長に一生分の愛を刻まれる―
少しの間羽を休めているような蝶を見つめ、心の中で呟く。
(……俺にもできたよ、生涯かけて大切にしたいと思える存在が)
蝶を介してあの人に届くようにと幸福な気持ちを伝え、そっと小物入れの中にしまった。過去の残像を蘇らせるのも、イルミネーションを見せるのもこれくらいにして、早く愛し合いたい。
睡をベッドに誘い、唇を重ね、ようやく契りを結ぶときが訪れた。
ネクタイの外し方も知らない彼女には笑ってしまったが、そのうぶさも可愛らしい。とにかくすべてが純真で、肌を暴くのもわずかに背徳感を覚えるほどだった。
真っ白な穢れのない身体に、甘い刺激を刻み込んでいく。背中の痣にもたくさん口づけした。
指で、舌で触れるたび、彼女の口から艶めかしい声が漏れ、秘められた部分からは蜜が滴る。
中が柔らかくなり十分に潤うまで慣らしても、狭い入り口に熱く滾った自身を挿れるのは少し緊張した。壊してしまわないように、ゆっくり奥を目指す。
「あ、っ……んぅ」
「……やっと繋がれた」
枕の端をぎゅっと掴んで痛みに耐えていた睡は、時雨の優しい声と髪を撫でる手に反応して瞼を開ける。