【改訂版】新まりなの日記

【今さらムリよ!!】

４月12日・晴れ

アタシは、空きの時間を利用して平和記念公園に行った。

帰り道に、近くにあるメルパルク広島の前を通りかかった。

玄関前に、パーティードレスを着た女性たちがいて、リムジンが到着する時を待っている。

２分後にリムジンが玄関前に到着した。

車の中から、純白無垢の和装姿の花嫁さんが降りた。

パーティードレス姿の女性たちは『きれいね。』『おめでとう』と花嫁さんに優しく声をかけた。

いいな…

たくさんの人々に祝福されて…

慶びの日を迎える花嫁さんは幸せね…

アタシは…

男をとっつかえひっつかえばかりを繰り返していたけん…

結婚生活が長続きしないのよ…

アタシは、何度も繰り返して自分を責めていた。

アタシは、このあとお好み焼き屋さんへ行った。

夕方６時過ぎに、お好み焼き屋さんにカップルさんたちがやって来た。

カップルさんたちは、お好み焼きを食べながら『今日のカープの試合』や『今日のサンフレッチェの試合』の話題から会話を始めた。

その後、『挙式披露宴』の打ち合わせなど、結婚に関することを話していた。

そんなオノロケた話なんか、アタシには猫に小判よ…

夜の８時半頃であった。

あいつの父親が、アタシに会いに来た。

あいつの父親は、メルパルク広島で従業員さんのお兄さんの挙式披露宴があったことをアタシに話した。

せやけど、アタシはそななオノロケた話を聞くのがイヤやけん『挙式披露宴の話をせんといて!!』と言うて、あいつの父親の言葉をさえぎった。

アタシは、あいつの父親に突き放す声で言うた。

「アタシは、あんたの家の嫁なんかとっくにやめた女よ!!男をとっつかえひっつかえばかりを繰り返した…男とトラブった回数がぎょーさんあるのよ!!わかっとんかしら!!」
「まりなさん…どうしてもダメかな？」
「ええその通りよ!!拒否するわ!!…(次兄の嫁さん)さんはいいわよ…地元の家電量販店で（次兄）さんと知り合うて、社内恋愛でゴールイン…たくさんの友人知人たちに祝福されて幸せイッパイ…アタシはボロい女よ!!家庭を持つ資格なんかないわよ!!ふたりの子供にひどいことしたけん、育児する資格もないのよ!!」
「まりなさんはボロい女じゃないよ…自分で自分のことをボロいと言って責め立てなくてもいいのではないか…」
「同情せんといて!!」
「同情なんかじゃないよ…まりなさんも(次兄の嫁さん)さんと同じようにかわいいよ。」
「ウソ言われん!!…どないにあんたが言うても、アタシは由宇に戻らへんけん!!」
「まりなさん。」
「帰ってよ!!」

アタシは、あいつの父親を追い返した後、キャベツを切り刻む仕事を再開した。