【改訂版】新まりなの日記

【『家族だから…』と言うけど…】

５月７日・晴れ

アタシは、白鳥のスワニーの製造工場に再就職して、同じ工場の従業員さんの笠置さんの家でゲシュクしているけど、心のどこかで気だるい部分を感じていた。

笠置さんの家は、笠置さんと奥さま(54歳)と長女さん(専業主婦・32歳)とガソリンスタンド勤務の長女さんの婿さん(30歳)と大学生の長男さん(21歳)と短大生の次女さん(19歳)の６人家族である。

アタシが使っている部屋は、元は次男さん(16歳)の部屋であった。

笠置さんが『（次男）は自衛隊（の高等工科学校）に行ったけん、部屋を使いなさい…』とアタシに言うたけど、それはどういうわけなのか？

笠置さんは、次男さんのことがキライだからアタシにゲシュクしなさいと言うたのか？

アタシにはよぉわからへん…

笠置さんは、アタシに『まりなさんはひとりぼっちじゃないよ…わしら家族がいるよ…みんな優しいよ…』と言うて、アパート暮らしをするなと言うた。

アタシは『このままぬるま湯につかっていたらダメになる…なんとかしなくては…』とあせっている。

アタシがほしいものは…

ないのよ!!

アタシは…

与えられた幸せなんかいらんねん!!

(まりなは、この時からもめ事を繰り返すようになった。）