【改訂版】新まりなの日記

【居場所をなくした日】

６月23日・くもり

この日は、勤労青少年ホームのバス旅行で新宮(愛媛県四国中央市)の馬立川沿いにある大きな公園へ行った。

公園内に、あじさいがたくさん咲いていた。

この日、ホーム内で知り合った会社員さんと歯医者さんの女性のカップルさんが結婚をすることが決まった。

それを聞いたアタシは、ソガイされたけん怒っていた。

お弁当の時間になった。

ひとりで座りこんだアタシは、お弁当を食べなかった。

みんなが楽しくお弁当を食べている様子に背を向けたアタシは、何を思っていたのか…

この時、松山の第三(特別支援学校)の時を思い出した。

遠足で行った広田(砥部町)にあるみかん山で、みんながみかん狩りを楽しんでいた時、アタシはひとりぼっちになって座りこんだあと泣いた…

あの時…

何が悲しくて泣いていたのか…

そんな時であった。

26歳の保母さんの女性が、アタシに優しく声をかけた。

「まりなさん。」
「何よ!?」

アタシは、鋭い目つきで保母さんをイカクした。

保母さんは、アタシに優しく言うた。

「まりなさん、お弁当を食べたら？」
「いらないわよ!!」
「どうしてなのですか？お腹がすいているでしょ…みんなの中に入らなくてもいいから…」
「はぐいたらしい女ね!!ひとりにさせてよ!!」

保母さんは、アタシの横になれなれしく座った。

保母さんは、アタシに優しく言うた。

「それじゃあ、アタシと食べましょうか…」

アタシは、保母さんを両手で思い切り突き飛ばした。

「うるさいわね!!フザケルな!!」

保母さんは、その場に倒れた。

「まりなさん。」
「もういっぺん言ってみろ!!よくもアタシをブジョクしたわね!!もうこらえへんけん!!」

サクラン状態におちいったアタシは、保母さんに石を投げつけてイカクした。

現場を目撃した代表の人がアタシを止めようとした。

しかし…

(ゴツーン!!)

この時、アタシが投げた石が保母さんのこめかみを直撃した。

保母さんは大声で激しく泣き叫んだ。

代表のひとは、保母さんが頭を負傷したので、急いで応急処置を施した。

アタシは、ホームの会員さんたちと大乱闘を起こしたあげくにボロボロに傷ついた。

(まりなが起こしたトラブルが原因で、勤労青少年ホームは翌日から無期限の活動休止となった。）