【改訂版】新まりなの日記

新まりなの日記・４

【再び、放浪…】

(平成19年)

４月３日・はれ

真山さんと別れてから９年の歳月が流れた…

和歌山の住友金属の工場をクビになったアタシは、各地を転々として暮らしていた。

2007年４月頃、アタシは再び大阪市内にやって来た。

アタシは今、JR大阪環状線と近鉄電車の鶴橋駅付近の駅前商店街にある在日の韓国人の夫婦が経営している焼肉屋さんで働いている。

そこのチュウボウで、焼き肉に使う野菜を切り刻む仕事をしている。

昼の３時から深夜１時過ぎまで働いて、お給料は月８万5000円…

焼肉屋さんの仕事が終わった後、始発の電車が動くまでの間を利用して、駅の近くにあるローソンで夜明けまで働いた。

始発電車が動く時間帯に大阪環状線の電車に乗って、JRと阪神電車の西九条駅の近くにあるアパートへ帰る。

アパートに帰ったあと、部屋のローボードに置かれているポータブルラジオのスイッチを入れてラジオをかける。

アタシは、ラジオを聴きながら朝のシャワーを浴びる。

ラジオのスピーカーから、朝日放送ラジオの平日の朝のワイド番組『おはようパーソナリティー道上洋三です』が流れていた。

シャワーを浴び終えたアタシは、バスタオルを体に巻きつけてフェイスタオルで髪の毛を包んだ姿で台所へ行った…

冷蔵庫からキンキンに冷えたアサヒカクテルパートナーのスクリュードライバーの500ミリリットル缶２本と戸棚からチップスター(ポテトチップス)を取り出して居間へ移動する。

居間で、ラジオを聞きながらお酒をのんで過ごす…

アタシが寝るのは『おはようパーソナリティー道上洋三です』が終ってから二時間だけ…

残りの時間は、近くにあるコインランドリーに行って、洗濯物を洗濯する。

２時頃に、再び大阪環状線の電車に乗ってバイトに行って、明け方まで働く…

１日がそう言った繰り返しである。

今のアタシは、恋人を作って結婚をしたいと言う考えはない。

いっぱい傷ついて、いっぱい悲しんだ…

そう思えば、新しい恋なんて…

できるわけないわ…