【改訂版】新まりなの日記

【結婚相談所】

６月３日・くもり

結婚しようか…

それとも、ひとり身の方で生きる方がよいか…

アタシは、ひどく迷いつづけた。

そんな中で、アタシは心斎橋の保険屋さんのビルの中にある『ノッツェ』に行った。

結婚がしたいことをスタッフさんに告げたあと、無料体験を受けた。

まず、スタッフさんから出されたシートに記入することから始まった。

しかし、ものすごく複雑だったけん、頭の中でパニくった…

学歴は？年収は？親きょうだいと同居を希望か？…

何やねん…

何やねん一体もう…

アタシがイライラしていた時、端にいたスタッフさんがイライラした表情で『早くして下さい!!』と言うて急かした。

アタシは、思い切りブチ切れた。

「あのね!!アタシはものすごく困っているのよ!!なんでそないに急かすのよ!?」

『ノッツェ』のスタッフさんともめ事を起こしたアタシは、店を飛び出した。

店を飛び出したアタシは、御堂筋の歩道をトボトボと歩きながら中島みゆきさんの作詩作曲の歌で『この空を飛べたなら』を震える声で歌った…

アタシは…

どうして行く先々でもめ事ばかりを起こすのか…

アタシがこまいとき…

両親が共稼ぎで家にいてへんかった…

せやけん、家族団らんの時間がなかった…

その日の夕方であった。

西九条のアパートに帰ったアタシは、コンビニで買ったアルミニウムの容器のキンレイの鍋焼きうどんを作って、わびしい夕食を摂った…

アタシは、小学校１年生のときを思い出した。

母がキンレイの鍋焼きうどんをアタシに差し出した後、アタフタと家を出て行く姿をアタシはさびしい表情でみつめた。

その頃を思い出したアタシは、涙をポロポロとこぼした。

「アタシには…家族団らんの時間がなかった…オカンもオトンも…忙しい忙しい忙しいと言うてばかりだった…オカンとオトンは…アタシのことがキライだったのよ…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」

アタシの涙がうどんのおつゆの中にいっぱいいっぱいこぼれて落ちた。

アタシは泣きながら、涙味の鍋焼きうどんを食べた。