そして、僕がみえなくなったら
「あっ!」


「な、なに?急に大きな声出して」

「いいこと思いついた!!!」

「いいこと……?」



私の言葉に小首を傾げる伊月に、コクコクと首を縦に振る。



「ここでやろうよ!私と伊月と勇大で、勉強会!!」



「えぇ?」

「勇大にはさ、私が伊月から教えられたことそのまま伝えればいいだけだし、私は伊月に教えてもらえるし!!」


「でも、僕もう授業全然聞いてないから自分でも理解できるかどうか……」

「伊月は勇大と違って地頭がいいからすぐ理解できるよ!大丈夫大丈夫!」

「うーん……」



心配そうな伊月だけど、私の計画は完璧だ!


勇大だって伊月が近くにいれば、また前みたいに見えるようになるかもしれないし。


これは実行あるのみでしょ!



「明日!明日、勇大に言ってみる!だから明日からやろう!勉強会!!」



「大丈夫かなぁ………」

「心配ないって!」



不安なことなど何もない。

だって、私たちは幼なじみだもん。

固い絆で結ばれた私たちに、出来ないことなんてないんだよ!
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