呪われ聖女、暴君皇帝の愛猫になる 溺愛されるのがお仕事って全力で逃げたいんですが?
――折角奮発して高級なおもちゃを買ったのに、自前で作ったおもちゃの方が夢中になってくれます。嬉しいような、勿体ないような、悲しいような……真新しいままの高級おもちゃを見るとなんとも言えない感情になります。 愛猫家K
「はっ、これは分かる気がするぞ。ユフェも高級なおもちゃを好まない。そもそもおもちゃがあまり好きじゃないから揃えても使わなかった!!」
イザークはそのあとも猫あるあるを読み進めた。
記事を読んでいるとユフェとは何故か当てはまらないものが多い。
それについては残念だったが当てはまるものがあった時は、口元に手を当てて何度も頷いて共感した。
一通り読み終えたイザークはほうっと溜め息を吐きながら冊子を閉じる。それから腕を組むとへにゃりと頬を緩めた。
「……いろいろと読んで分かったことだが。やっぱりうちのユフェは天才だ!!」
目を輝かせながら呟くと、お茶を運んできたキーリが口を挟む。