恋愛境界線

「遥、それは愚問じゃない?」


純ちゃんのセリフに、ギョッとする。


「もしかして、私の監視!?やめてよね、そんな恐ろしいことは!」


「うっせーなぁ。別に何だっていいだろ。俺は肉が食いたいんだよ」


「逆切れされる意味が判んない。肉なら、ほら、こっちに肉料理が載ってるよ」


《GRILL&FISH》と書かれたページを開いて渚に見せる。


品数は少ないけれど、牛、豚、鳥、全ての料理が揃っている。


「パクチーとかハーブ抜きに出来んの?これ」


「一人で焼肉屋にでも行けば?」


素っ気なく言い放って渚からメニューを奪い、オードブルのページを開き直す。


その隣のページにはサラダが載っていて、エビのアボカドサラダがあった。


< 245 / 621 >

この作品をシェア

pagetop