恋愛境界線
「遥、それは愚問じゃない?」
純ちゃんのセリフに、ギョッとする。
「もしかして、私の監視!?やめてよね、そんな恐ろしいことは!」
「うっせーなぁ。別に何だっていいだろ。俺は肉が食いたいんだよ」
「逆切れされる意味が判んない。肉なら、ほら、こっちに肉料理が載ってるよ」
《GRILL&FISH》と書かれたページを開いて渚に見せる。
品数は少ないけれど、牛、豚、鳥、全ての料理が揃っている。
「パクチーとかハーブ抜きに出来んの?これ」
「一人で焼肉屋にでも行けば?」
素っ気なく言い放って渚からメニューを奪い、オードブルのページを開き直す。
その隣のページにはサラダが載っていて、エビのアボカドサラダがあった。