恋愛境界線
scene.05◆ 絶対認めさせてやるんだから
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「今日の13時にlotusデザイン事務所の人が、パクト用ケースのデザイン案を持って来るから、私の代わりに受け取っておいて欲しい」
朝一のミーティングを終え、自分の席に戻って来た直後、若宮課長に呼ばれると、そう告げられた。
一緒に暮らし始めたからと言って、何が変わるわけでもなく、職場での課長とは、相変わらず仕事内容に関することでしか言葉を交わすことはない。
課長も私に対して、『職場で顔を合わせる部下の一人』といった態度を一切崩さないし。
余りに完璧に決め込まれたポーカーフェイスが、時折無性に悔しくなる。
今朝だって、私がうっかりテーブルの上にあったトーストを食べてしまったら、それが最後の一枚だったとかで、あんなに大人げなく怒っていたくせに。
「それから、アンケートの集計結果を今日中にまとめて、私に提出するように」
「はい」と答えながら、今日も残業決定だな、と心の中でため息を吐き出した。
「今日の13時にlotusデザイン事務所の人が、パクト用ケースのデザイン案を持って来るから、私の代わりに受け取っておいて欲しい」
朝一のミーティングを終え、自分の席に戻って来た直後、若宮課長に呼ばれると、そう告げられた。
一緒に暮らし始めたからと言って、何が変わるわけでもなく、職場での課長とは、相変わらず仕事内容に関することでしか言葉を交わすことはない。
課長も私に対して、『職場で顔を合わせる部下の一人』といった態度を一切崩さないし。
余りに完璧に決め込まれたポーカーフェイスが、時折無性に悔しくなる。
今朝だって、私がうっかりテーブルの上にあったトーストを食べてしまったら、それが最後の一枚だったとかで、あんなに大人げなく怒っていたくせに。
「それから、アンケートの集計結果を今日中にまとめて、私に提出するように」
「はい」と答えながら、今日も残業決定だな、と心の中でため息を吐き出した。