隠さず晒して、嫉妬して
だけど、俺からしてみればどこが清純派だって言いたいくらいで、猫なで声を出したりくっついてきたり、胸を押し付けてきたりとうんざりだった。
そのせいであの女のキツい香水が付いたってわけ。
嗚呼、本当ならこのまま帰りたくない所なんだけど、時間も時間だし帰らなきゃいけない。
「はたして、アイツは嫉妬するかな」
そんな淡い期待を胸に俺はマンションへと帰った。
「ただいま」
と言えば、
「蒼汰おかえり〜」
と愛しい彼女の声が俺の名前を呼んでくる。