私の世界は色づき出したんだ
私は、息を切らしながら、尋ねるが北条君は黙り込みながら何かを見ていた。
黙り込んでいるので、私は北条君の方へゆっくり歩み寄った。
すると、手元を見ると、私のストラップを握りしめていた。
「あ!私のストラップ!」
私は、思わず大きな声を出してしまい、慌てて口を手で押さえた。
「これ、お前が作ったの…?」
北条君は、首を傾げて聞いてきたが、私は首を横に振ってしまった。
「ち、違うよ!これは…、希ちゃんが作ってくれたの!!こんな綺麗な絵のストラップ、私が作れるはずがないじゃない…!」
私は、とっさに嘘をついてしまい、少し目をそらすと、北条君は私にストラップを返してくれた。
「大事なものなんだろ?もう、落とすなよ。」
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