私の世界は色づき出したんだ

「絵音ちゃん…、あそこが私たちの教室なんだけど…なんだか怒鳴り声聞こえない？」
「え…、そんな訳ないよ。」
私は、耳を澄ませてみると、次の瞬間。
「なんか文句あるのかよ！！！！」
廊下にまで響き渡る怒鳴り声が聞こえ、私は慌てて扉を開けると、そこには不良っぽい男子生徒と少し無口そうな男子が喧嘩を始めていた。
「喧嘩売ってんのか！？俺を誰だと思ってるんだよ！！」
「お前が誰とか知ったこっちゃないし、第一道ふさいで迷惑してるやつがいるからどけって言っただけだろ。」
そういうと、不良っぽい男子が大笑いし出した。
「迷惑だなんて誰も思ってねぇよ、なぁ？」
皆に問いかけるように聞くが、みんなぎこちない笑顔でうなずいた。
「ほぉら、誰も迷惑だなんて思ってねぇってよ！！ほら、さっさと謝れよ！」
すると、不良っぽい男子の仲間が謝れと何度もコールし出した。