私の世界は色づき出したんだ
教室は、更にピリピリした雰囲気に包まれ、みんな目を反らし続けているが、私は我慢の限界だった。
私は、不良男子の後ろに一歩一歩ゆっくりと歩み寄った。
「邪魔なんだけど。」
「!?!?!?」
教室全体がざわつき出すと、
「なんか言ったか?」
睨むように振り返って、こちらを見つめてきたが、私はお構いなしに言ってやった。
「聞こえなかったの?邪魔で迷惑してるんだけど。」
「お前誰に物言ってるのかわかってんのか!?」
薄ら笑いしながら、問いかけるが、そんなの痛くもかゆくもなく、私はあっさりと、
「分かってるよ。この近所になる木ノ下大病院の跡取り息子でしょ?」
と、即答で答えると、そいつは少しうろたえるが、めげずと言い張った。
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