君の想いは僕のもの。
せいちゃんの方を見ると、いつも通り女の子たちに囲まれていた。
わたしがいなかったからかいつもよりもだいぶ多い。
「あ、有季。おはよ」
この通り、せいちゃんはいつも通り。
(少しくらい意識してくれてもいいのに……!)
「おはよ。今日はいつもよりも女の子たち多いんだね」
そういって、わたしはせいちゃんの周りを見渡した。
「まあ、みんなの無視してるけどね。俺、有季しか興味無いし」
「そ、そんなこと。みんなの前で言わなくても……」
「なになに、やきもちやいてくれてたの?」
けど、実は少し変わったことがあって、せいちゃんがすごく積極的なのだ。やられるこっち側としてはとても恥ずかしい。
「ち、ちがうもん!!」
「そういう割には顔が真っ赤だけどね?」
わたしが照れていることを喜んでいるように見えた。
んー、もう!せいちゃんのばか!とか言いたいけど、そんな声も恥ずかしくて出ない。