君の想いは僕のもの。
「ええ!それ見たいんだけど!」
月が奏ちゃんに抱きついて、携帯を覗いた。
「いいよ、見せてあげる」
奏ちゃんが動画を流し始めた。
「やーめーてー!!」
見せたくなくて必死で抵抗したけど無意味だった。
「キャー!姉ちゃん、カッコイイ〜!!」
月にまで冷やかされてしまった。
「月、あんた家帰ったら覚えてなさいよ?」
「す、すみません」
月が腹たったので、今日の夜ご飯は月の嫌いなピーマンの肉詰めに決定した。
「まあまあ、姉弟喧嘩はほどほどにして、2人とも良かったね、おめでとう」
奏ちゃんが、いつも滅多に笑わない奏ちゃんが無邪気で可愛い笑顔でそう言った。
「奏ちゃん……」
嬉しくてつい涙目になってしまった。
「なんで、泣いてんのよ」
莉華がハンカチで涙を拭いてくれる。
「それにしても、やっと付き合ったわね、この2人」
「「ほんとね」」
みんながそう言った。
「え?どゆこと?」