君の想いは僕のもの。
そう思って、せいちゃんの方を向くと耳まで真っ赤にして気まづそうにわたしの反対側を向いていた。
あとから奏ちゃんに聞いた話によると、どうやらせいちゃんはあのマンションに越してきた時からわたしのことが好きだったみたいで、ずっと両思いだったらしい。
「よーし、今日の分の仕事終わったから解散ね〜」
せいちゃんがそう言った途端に月は走って部活に行った。
そして、渡辺くんは図書館へ、莉華と奏ちゃんはこれから映画を見に行くそうだ。
「皆、忙しそうだね〜」
「そうだね。じゃ、俺達も帰ろっか」
「うん!スーパー寄って帰ろう?」
月のための、美味しい美味しいピーマンを買いに行く為に。
「うん、いいよ。じゃあ、はい」
そう言って、せいちゃんは手を出してきた。
「手……。つないでもいんだね」
「うん。あたりまえでしょ?」