君の想いは僕のもの。
わたしはもちろんせいちゃんの手を取って、生徒会室を出た。
外は暗くなり始めていて、少しだけ月が見えていた。
「手繋ぐの少しだけ恥ずかしい……ね……」
「そう?俺は嬉しいんだけど」
そう言って本当に嬉しそうにしている。
「どうして?」
「んー。有季は、俺の彼女だって証明出来るから」
わたしの顔に顔を近づけてそう言ってくる。
「そ、そんな恥ずかしいこと堂々と言わなくても……」
わたしは、慌てて顔を逸らした。
「照れてるの?有季は、やっぱりかわいいね」
と言って、せいちゃんは、楽しそうに笑った。
「もう、せいちゃんのばか」
そう言って、少しほっぺを膨らましてみた。
(せいちゃんは、ドキドキとかしないのかな?わたしばっかり心臓が壊れそうで腹立つ……!)
「何その顔、かわいすぎるから」
そう言って、わたしのほっぺを軽くつまんだ。
痛くはないんだけど、やっぱり恥ずかしい。