君の想いは僕のもの。
「なんでもないわよ」
莉華が少し苦笑い気味でそう言った。
「よーし、見回りしますか〜」
月の言葉でわたし達の見回りが再開した。
「いくわよーーー?奏」
「はーい」
そういって、2人は腕を組んだ。莉華と奏ちゃんは相変わらず仲良しだ。
「ねえ莉華、明日の見回りは風紀委員さんがやってくれるんだっけ?」
「うん。確かそうだったはずだけど」
莉華が、スマホを見て確認してくれた。
「明日は、風紀委員で、明後日は〜、先生たちね」
「そっかそっか。今日頑張れば後はエンジョイし放題だね!」
「まあ、そうね。有季は、星汰と回るの?」
「う〜ん、多分?」
「そっか。わたしもそ……」
「僕も莉華とまわるよ」
莉華が話しているのを遮って、奏ちゃんがそう言った。
「ねえ、姉ちゃんたち、俺ちょっと春花んとこ行ってくるから見回りよろしく〜」