君の想いは僕のもの。
「先生から電話?なんて?」
「裕也君のマネージャーが裏門に迎えに来たって」
「ほんとに!?よかった……、どうやって連れてく?」
顔、バレないようにしなきゃダメだよね。
「んー、おんぶとかどうかしら?」
莉華がそう提案してくれた。わたしも、とてもいい考えだと思う。顔も隠れるし。
「うん!いいと思う!でも誰が……?」
「んー。月は……うん、無理そうだし、奏」
「僕はやだ」
「って言ってるし、星汰しかない……わね」
「ええ……。まあ、しょうがないか。こんな状態にしたの、俺だし」
そう言って、せいちゃんは、軽々と裕也をおんぶして裏門の方へと歩き出した。
「せいちゃん大丈夫そう?」
「うん。余裕だよ」