君の想いは僕のもの。



「あー、多分渡辺ならまだ1人で見回りしてるわよ」



莉華はそれがどうしたの?という顔でいた。



「「「(ごめん、渡辺)」」」



どうやら、わたし達が裕也問題で困っている時、渡辺くんは1人で見回りをしてくれていたらしい。



「急いで、渡辺くんのとこ行こっか」



わたしたちは渡辺くんにお礼の品を買ってから走って彼の元へ向かった。



「ごめんね〜?渡辺くん」



わたしは手のひらを合わせて謝った。



「今、俺は気分がいいから許してやろう」



「どうしたの?」



「実は、アイドルのユウヤにサインもらっちゃって〜!」



その名前を聞いた途端わたしたちの空気は下がるだけ下がった。



「あ、その話ね」



せいちゃんが軽くスルーした。



「え?え?すごくないの?これって」



状況を何も知らない渡辺くんは、興奮気味だった。



「あはは……」



その後は、春ちゃんも混ぜた7人で見回りをし、青楽祭一日目を終えた。
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