君の想いは僕のもの。




「あ、そろそろ他のふたりも来るからみんな自分の席に座ってて」



(え?席?)



「ねえ、莉華。わたしの席ってどこ?」



「はぁ……。あんたほんとにわたしがいなかったら生きてけないかもね?」



莉華が大きいため息をついてわたしにそう言ってくる。



「そうかも!で、どこ?」



「星汰の隣よ。机上札置いてあるじゃない」



「机上札?」



机上札が何かわからなかったわたしは莉華にもう一度質問した。



「はぁ……。机に置いてある名前のやつのことよ」



「すみません。ありがとうございます」



申し訳なくて、ついつい敬語になってしまった。



「ちょっとー、莉華?俺の有季を責めないでくれるかな?」



「いつから有季はあんたのものになったのよ!?」



「俺と有季が出会ってからずっと?」



「わたしにはそれが有季への愛のこくは…」



せいちゃんが莉華の口をおさえた。



「お前、それ以上言ったら有季に一生近づかせないぞ?」
< 15 / 318 >

この作品をシェア

pagetop