君の想いは僕のもの。
「そ、そうだよね!」
わたしは無理やり元気を出してそう言った。
「うん。その調子」
せいちゃんがわたしの頭を撫でてくれた。
「ちょっと遅刻した2人組!」
委員長がわたしたちのことをそう呼んだ。
「あ、さよちゃん。どうしたの?」
さよちゃんとは委員長の名前で、メガネが似合う黒髪のさわやかな女の子だ。
「客引きしてきてくれる!?」
「はーい。行くよ、有季」
「よろしくー!」
わたしたちはさよちゃんに見送られながら客引きへと向かった。
「今日も目立つね。俺たち」
せいちゃんが苦笑い気味でそう言った。
「たしかに……。めっちゃ写真撮られてるよね」