君の想いは僕のもの。
「なんで、わたしだけ2人が付き合ってること教えてくれなかったんだろう……」
他のみんなは、本人たちから直接教えて貰ったみたいだけど、わたしにはまだ何もない。
「多分だけど、月のことだから言うの忘れてたんじゃない?」
そうだね。気にしすぎたかもしれない。月でも恋愛面のことになるととてもマヌケになるらしい。
「それよりさ、夕飯まであと2時間くらいあるし、有季の部屋で楽器合わせない?」
「いいけど、ピアノないよ?」
せいちゃんは、ピアニストさんだからピアノが必要だよね。
「だいじょーぶ。最近バイオリン始めてみたんだよね」
そう言って、リビングのソファの脇の方からバイオリンを取りだした。
「おお〜!」
わたしは、せいちゃんのバイオリンに拍手を送った。
(せいちゃんは、バイオリンもきっと上手なんだろうなぁ〜。)
「よし!わたしもハープをするための準備をしてこよう!」