君の想いは僕のもの。



「うん!」



わたしたちは、勉強に関しては余裕があるからテストはあまり苦労しない。



そうして迎えたテスト当日。



「り、莉華……!?」



「……へ……?」



驚くくらい莉華はげっそりしていた。



「どうしたの!?って、言うまでもないか……」



「あは、あははははは……」



きっと奏ちゃんに勉強を教えてたからだ。わたしも最初の方はこうなってた。



「莉華、おつかれ」



わたしは莉華の背中をさすりながらそう言った。



「こんなに大変だったとは……」



「ま、まあまあ。テストは今日だけだし、3時間で帰れるし。あとは……えっと……なんかいい事あるかもしれないからとりあえず頑張れ!」



わたしたちは音楽科だから、テストは国語、数学、英語の3教科しかない。



「うん……。てか、奏は?」



「奏ちゃんは……きっと遅刻……」
< 193 / 318 >

この作品をシェア

pagetop