君の想いは僕のもの。



朝、せいちゃんと一緒に迎えに行ったらまだ寝てたから、せいちゃんが時間に間に合うように学校まで連れてきてくれる。



「テストに間に合えばいいけどね……」



莉華が心配そうにしている。けど、せいちゃんがいればきっと大丈夫だ。



「はーい、みんな席に着いて〜。HRはじ」
「すみませーん。遅れました〜」



先生の話をさえぎるようにせいちゃんと奏ちゃんが教室に入ってきた。



「はぁ……。2人ともテストの日は遅刻厳禁よ?まあ、しょうがないからセーフってことにしてあげる。次から気をつけなさいね」



先生が仕方ないなぁ……という顔でせいちゃん達にそう言った。



担任が優しい先生でよかった。



そうして、3時間にも及ぶテストは、あっという間におわった。



「よーし!おわったー!」



「テスト、どうだったの?」



せいちゃんがいきなり現れてわたしの机の前にしゃがみ込んだ。



「うーん。凡ミスしてなかったら大丈夫かな」



わたしはいつも、凡ミスで点を落としてしまっている。
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