君の想いは僕のもの。




「なにそれ、キスしろって?」



「せーかいです」



そうしてまたキス顔のようなものをしてせいちゃんを待つ。



「分かりましたよ。お嬢さん」



そう言って、キスされる。



「お、お嬢さんって、何その呼び方……」



「んー、ノリ?」



どんなノリ?って突っ込もうとしたけれど、適当に流しておいた。



「わたしのせいちゃんは、ほんとに変態さんだな〜」



「おれの有季ちゃんは、世界で1番かわいいなぁ〜」



せいちゃんは、すぐわたしを可愛いと言うから最近は慣れてきてしまった。



「はいはい、ありがとうございますね」



そんなことを話しているうちにわたしたちが住んでいる、マンションに着いた。



「あれ、有季?」



「あ、莉華!」



「2人は、今日何するの?」



莉華が奏ちゃんと腕を組みながらわたしにそう聞いてくる。



「んー、いろいろ?(笑)2人こそ、そんなにオシャレしてどっかいくの?」



「うん。莉華の母さん父さんとディナーみたいなの行ってくる」



奏ちゃんが、すごいことをサラッと言う。
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